高齢者のお部屋探しが難しい理由

2024年08月03日

高齢者のお部屋探しが難しい理由

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①金銭面での不安

高齢者が賃貸物件を借りるのが難しいと言われている理由は、大家さんが高齢者の入居を不安がるケースが多いからです。大家さんが不安を抱く理由で、最も考えられるのが「金銭面」です。

65歳以上のシニア世代では、既に現役を引退して年金暮らしをしている方が多いしょう。現役世代と比べると年金暮らしは安定性に欠けるため、大家さんは家賃支払いが滞るリスクを懸念します。

十分な貯金があるなど、きちんと家賃を支払える人物だと判断されれば問題ありません。ただし、貯金がわずかな場合など、大家さんに不安を感じさせてしまいそうな場合は注意が必要です。

 

②健康面による不安

高齢者の入居に大家さんが不安を抱く理由の2つめが「健康面」です。

若い方と比べて足腰が弱くなってくる高齢者は、段差につまずいたり階段から落ちてしまったりと、部屋の中での事故が危惧されます。入居時は生活に不自由がない状態でも、1~2年経過すると体調面に変化が訪れる可能性も高いでしょう。

軽いケガならまだしも、頭を打つなどで重傷に至るケースも否めません。万が一の際に、1人暮らしの高齢者だと発見が遅れる可能性もあります。もし孤独死となると住んでいた部屋は「事故物件」として扱われるため、次の住人が見つかりづらくなってしまいます。

また、認知症などの症状が現れた場合、近所の方とトラブルを起こしてしまうケースも考えられます。このように、健康面によるさまざまなリスクを踏まえたうえで、大家さんが高齢者の入居に不安を抱くことが多いです。

③保証人がいない

大家さんが不安を抱く以外にも、高齢者が入居審査時に不利になるケースがあります。最も多いのが「保証人を立てられない」場合です。

多くの賃貸物件では、契約の際に連帯保証人を立てる必要があります。連帯保証人とは、入居者の家賃支払いが滞った際に代わって支払い責任が発生する人のこと。しかし、既にパートナーが亡くなっているなど、高齢者は連帯保証人が見つからない可能性があります。

保証会社を利用すれば入居可能な物件もありますが、中には親族の連帯保証人を必要とする物件もあります。せっかく見つけた物件が借りられなくなってしまうことのないよう、連帯保証人の必要有無については事前に不動産会社に確認しておきましょう。